春が来て山菜採りの時期になると鮮明に思い出すことがある。何しろ 生死に係わる
体験をしたからだ。
小学6年生(昭和33年)の時、はみ(蝮)にやられて…… “死ぬかと思った”
奴の毒は、ひどいもので噛まれた左足は紫色に腫れ上がり “はみの紋様” 六角の紋となる。
太腿は、まるで大蛇の様になった。これは今にして思えば記録写真ものだったのだが
残念ながら撮ってはいない。
はみにやられると、誰もがそうなるらしく、夜 見るお月様が二重に見えてなんとも
不思議というか、変な感覚であった事を思い出す。
治癒してからも困った事は、何年もの間、道に転がっている木切れや曲がった物が
すべて蛇に見えて毎日非常に怖かった。山道通学なので逃げ場がないのだ。
血清を打ってもらったのであるが、二度目は効かぬらしい。よって今度噛まれたら
オダブツらしいから この時期の墓参りには殊の外、気配りをしている。
現在では、効く薬を開発されたとも……。
“初心者” もこの時期、山に入る時はくれぐれもお気をつけて……。
ひの