私が今まで、講習会で直接見た師範で「凄い」と思った方に、山口清吾師範という方がおられました。
残念ながら17年前に亡くなられたそうです。旧県立体育館道場の講習会で、初めて直接拝見したのは、25年位
前でしょうか。先生は、相手を全く選ばずにぐるぐると廻りながら、稽古生を軽くしかも瞬間的に制していかれました。
その都度、言われたのが「まん中で押える」でした。ときには、両手を離して「まん中で押える」とおっしゃり、相手は
微動だに出来ませんでした。私は正直、あれはなんかの手品とちがうやろか?と驚きとともに、あの秘密が知りたい
と心底思って20年以上経ちました。
その謎を知りたく山口先生の著書や、ビデオを探しましたが、当時はPCなど普及しておらず、自分なりに考えて
きました。
そこで、岡さんのブログです。山口先生にじかにご指導をうけておられた方が「直接先生に教えを受けられなかった
方のために・・・」ということで、色々ブログを出しておられました。まさに食い入るように閲覧し、全てのブログをプリント
し感激しながら、20数枚を、赤ペンを引いて熟読しました。
あの広島での「まん中を押える」というのは「中心(軸)をおさえる」という表現されていました。
例として、一教表では、相手が全く崩れず学生の頃手を振りほどかれて、屈辱的な苦い経験もしています。
私ほど、ひどい合気道の技量しか持っていないものが、偉そうに書ける訳ではないですが、自分の前に相手の腕を
捌いても相手は、殆ど崩れません。他方、相手の中心軸、即ち頭頂部から体のまん中を通っている、中心軸の方向
に相手の腕を制していけば、殆ど力を使わず相手は無力化します。たまに、身長の高い人、大きい人には一教表は
無理やと言う人がおられますが、私は、110キロで背も私とそう変わらない人を軽く捌いた事があります。
尚、日野先生がそれを山住さんにかけるとき、山住さんは軸を崩され無抵抗状態になっています。念のため。
岡さん、ブログ有難うございました。
ご存じない方のために:北平道場長は「山口さん。あの人は天才じゃ。」とおっしゃていました。
深田